吉田智彦写真展 一万日連続登山に挑んだ男 ー次回展覧会ー

会期:2017年9月22日(金)-10月10日(火)
11:00-18:00 水・木曜は休み
入場無料


定年退職した翌日から27年間1日も欠かさず登り続けた老夫、東浦奈良男のドキュメンタリー。



©吉田智彦


■東浦奈良男
1925年、大阪府出身。第二次世界大戦中、疎開先で空襲に遭って焼き出され、両親の故郷、三重県度会郡小俣町(現伊勢市)へ移住。1960年、乗鞍岳で登山の魅力を知り、地元の山と富士山や日本アルプスなど全国の山を登り歩く。1984年に60歳で定年退職後、翌日から連続登山を開始する。登る山を地元と富士山に絞って、目標を一万日とした。
4500日の時に、オペル冒険大賞’96チャレンジ賞を受賞。2011年6月、体調を崩し、連続登山はストップ。記録は9738日だった(27年間。足かけ28年間)。連続以前の登山も合わせて、富士山へ368回登頂している。その後、容体は回復せず、同年12月に没。享年86歳。





■吉田智彦
1969年、東京都出身。20代半ばに勤めていた会社をやめて、ニュージーランド、カナダ、アラスカなど諸国をまわる。カヤックやトレッキングを通じて自然と人間のあり方を考えるようになり、エッセイ、ノンフィクションや写真、絵を発表しはじめる。スペインのサンティアゴ、チベットのカイラス山、インドなど世界の巡礼路を歩き、全熊野古道、四国八十八カ所霊場を踏破。現在は、日本独自の文化に注目し、埼玉県の農村歌舞伎や琵琶湖の沖島を取材している。著書に『熊野古道巡礼』(東方出版)、月刊絵本「たくさんのふしぎ」2009年8月号『おぼん』(福音館書店)など。Website: tomohikoyoshida.net





●関連イベント
八ヶ岳に暮らす写真家・山内悠さんをゲストにお招きし、吉田智彦さんとのトークイベントを開催いたします。
日程:2017年10月9日(月・祝)
時間:16:00〜18:00(予定)

ゲスト:山内悠(写真家) Website: www.yuyamauchi.com



本展facebookページもあります→



ヤマケイオンラインに本展の詳細が紹介されています→




神宮司和子 展 -終了しました-

会期:2017年9月1日(金)-19日(火)
11:00-18:00 水・木曜は休み








山梨県甲府市に住む神宮司和子の初個展。
統合失調症の病気が私に絵を描かせている、
障害者には障害者の心意気があるという神宮司。
描画を始めてからここ6年の間に描かれた
作品27点を展示いたします。








震える人
                         
神宮司さん
自分自身に、打ち震える人
病気あり、どうにも不安になってしまう時しばしば
褒められると、有頂天になりふわふわと漂い
そして崖からつき落とされる様な不安にまた落ち込む人
その落差の中で、薬の副作用からくる震える手を持ちて描画する
画紙には タバコの煙とコーヒーの滴

神宮司さんには、たくましき生きる力あり
甲府 愛宕山山麓の雑草生い茂る小さな家からヌウと現われる白髪のやまんばの如き眼に光あり
したたかな強さと、
人生への柔らかき姿勢保たんとして
孤独と、病気の原にて
紙とペン持ちて自らを解き放ち
コツコツと持続の作業をする

打ち震える魂と生きぬくたくましさに、祝福あれぞかし


川口園子(山梨・人ねっこアートワーク)








邂逅 ー出会いの時を迎える長い旅ー

 人生は長い旅とは云え、真の出会いはそう多くはない。時間には限りがあり、一期の出会いを気付かないまま見過ごしていることの方が遥かに多いからだ。神宮司和子さんは、たぶん私よりひとつ年下、昭和28年の二月生まれのはずだ。四十数年も前、山梨県のさる短大のキャンパスで彼女と遭遇していたはずなのに、出会ってはいなかった。もっとも後から聞けば、無理もない。国文科の学生だったが、半年ほどしかいなかったらしい。
 大学紛争が激化し東大の安田講堂籠城の実力行使がテレビ中継されていた頃、私が通っていた高校でも授業にならない日が続いていた。神宮司和子さんは、まだ高校生で甲府にいた。そして地元の短大に進学した。住んでいたのは、JR甲府駅の近く。ガスタンクのある踏切の山の上、英和学園がある裏手に当る。駅の構内放送も聞こえるくらいで歩けばすぐだが、車で行くにはずいぶん遠回りしなければならない。家族と共に、ごく平凡に暮らしていたのだろう。だが、時代は目まぐるしく動き出した。

 デザイナー、イラストレーター等々、ともあれ新しい横文字が若者を惹き付けた。理由等ない、それが時代の気分と云うものだ。東京の美術専門学校へ日大の芸術学部へと歩を進めたが、どれも資金が足りず中途半端のまま時が過ぎて行った。やがて来るバブル経済に向け時代は混沌としていた。憧れの仕事への挑戦や異性との出会いを重ねながら、少しづつ少しずつ精神は蝕まれて行ったのだろう。今から想うと、かなり深刻な状況になるまで病状は静かに進んで行った。時代は、三十年ほどあっと云う間に過ぎて行った。気が付けば、親も兄弟も亡くなり郷里にひとり住まいの身の上となっていた。今どき統合失調症の薬の服用は珍しくないが、かなりの長期に渡るはずだ。

 神宮司和子さんが現れたのは、坂本泉さんが主宰する甲府のアートのフリースペース・AIRYであった。展覧会を見に来た白髪の鬼女を、どこかに捨てて来た我が分身を見るようだと坂本は告白した。私も、そう感じたひとりである。時代が変転する中で脱ぎ捨て忘れ去ろうとして来たもの。それはいったい何なんだ!ぐっと、何か感じざるを得ない。それからだ。それぞれの、新たな模索が始まった。

 一緒に皆で展覧会をすること。個人的な手紙のやり取りをすること。AIRYの話題の客人となった彼女。ふとしたきっかけで、私は俳句と絵入りの短歌の往復書簡を一年ほど続けることになった。奇妙な片目の女のイラストが、何と毎日届いた!そして、高橋辰雄第一句集としてまとめられたのが「隻眼の鬼」である。私は難病で体調を壊し医大の眼科病棟に臥せったまま、何とか上程にこぎつけた。句界の住人には訳の分からないヘンテコなものだろうが、ともあれ句集である。詩人の中村みゆきが、おもしろい解説を試みているので、この三者のTRY-UNGLEを是非お楽しみ頂きたい。

 偶然ながら、どこか必然とも思われる経過。神宮司和子さんの営みは次第に広く知れ渡る様になった。まずは、嬉しい事態だろう。障害者のアートに共感する奇特な人。新たなアート表現を真剣に模索する者。流行に乗って一儲けを考える欲張り。カトリック教会の炊き出しの人達。強かな障害者と見ているらしい市の担当者。自分もまた同類の人間だと気付き始めた人。・・・実に様々な人達が、神宮司和子さんの周りに集まり始めた。狼狽えたのは、むしろ彼女の方だった。皆さんにご迷惑をかけたくないと、しきりに電話をかけて来る様になった。
 
 人は長い旅を経て、真の「私」に出会うのだろう。出会いには「他者」を必要とする。それぞれの「邂逅」の場である様な、アノニム・神宮司和子展であって欲しい!


高橋辰雄(美術家・ライター) 2017/8/2


邂逅 nui project(しょうぶ学園) × 伊佐地桂子 展 -終了しました-

会期:2017年8月4日(金)ー 29日(火)
11:00-18:00
水・木曜休み 入場無料





伊佐地桂子は1990年代、マテリアルから作る手の込んだシャツを発表していました。

そして、2013年に岐阜県美術館で開催されたヌイ・プロジェクトの展示をみた伊佐地は
そこに「わたしがいる」と衝撃を受けます。





nui project(野間口桂介)

伊佐地桂子



圧倒的なファブリックのマチエールを持つ両者を異なる道筋ではありながらも
同じ強い感覚を持ったものとして展示いたします。






nui project(大田智子)





しょうぶ学園 nui project  (from 鹿児島)
しょうぶ学園では、障がいを持つ人たちの感性あふれる創作の姿勢に魅せられ、芸術・音楽活動を中心に個性的な活動を行っています。工房を利用する人だけでなく、サポートに携わるスタッフも表現者という同じ立場で制作しながら「与えられる側」から「創り出す側」に立つことによって、障がい者、健常者の枠を取り払った対等な関係づくりを目指しています。そうした環境から生まれた作品は、クラフトやアートの世界から高く評価され、開催(出展)する展覧会は国内だけでなく、海外にもおよんでいます。今回はヌイ・プロジェクトの刺繍シャツ作品を展示いたします。








伊佐地桂子




伊佐地桂子(現在結婚して久田桂子)

1968年岐阜県生まれ。文化服装学院在学中に一年間渡仏し、92年同学院ファッション工科専攻科を卒業、<(株)寛斎スーパースタジオ>に入社。94年に独立し、国内各地にてシャツ展を開催。現在は<hicao>名義で洋裁教室の講師、長野県上田市のかりがね福祉会<風の工房>の制作専門スタッフを勤めるなど洋裁家として幅広く活動中。今回は1990年代に制作したシャツ作品を中心に展示いたします。







nui project(高田幸恵)







伊佐地桂子



写真撮影:矢島光明

OLD & NEW yamadengoromoの夏服とeriko ogataのアクセサリー -終了しました-

会期:2017年7月8日(土)ー 25日(火)
11:00-18:00
水・木曜休み






山田衣の夏服と
eriko ogataのアクセサリー
を展示・販売いたします。







yamadengoromo / 山田衣
06年「山田衣」として活動を始め、大阪・沖縄・長野にて個展、グループ展を行う。現在は大阪のアトリエで製作中。



eriko ogata / 小方英理子
武蔵野美術大学テキスタイルコース卒業後、2005年より2年間NYに滞在し陶芸を始める。『記憶をとどめる方法』、『素材と生き物の境界線』などをテーマに、黒泥土や磁土を使った彫刻作品を制作する。2013年にはアクセサリーブランド eriko ogataを始め、磁器のブローチやピアス、小皿の制作販売をしている。



松下美沙 ことば展 ひとかげ -終了しました-

会期:2017年6月16日(金)ー 20日(火)
11:00-18:00
水・木曜休み


2年ぶりに松下美沙さん「ことば展」開催です。
今回も空間音楽は野村雅美(まさよし)さんの心地良いギターにより構成されます。
一つ一つ製本された詩集を手にして、ことばを、空間を、じっくりお楽しみください。


6月17日(土)は…
【おととことばの心地良い関係性ライブ】
15:00~やんわりスタート
ギター 野村雅美
ことば 松下美沙
500円(プラスあなたのこえで一緒に朗読参加を!)
アノニム・ギャラリーにて










「それでも そこに留まるのは
消えてしまうまえに見つけ出して欲しい もうひとつの姿
気配だけを残して」

24展 -終了しました-

会期:2017年5月19日(金)ー 6月13日(火)
11:00-18:00
水・木曜休み


各作家に1つのシリーズもので24点の作品を制作してもらいました。

例えば、小学生がよく使うような丸小ビーズのアクセサリーを24色色違いでつくる。

24人分の歴史人物を描いたプラバン。

24色それぞれの色のイメージで生み出されたオリジナルテキスタイルの晒布。

24種の郷土玩具モチーフのおきあがりこぼしをそれぞれに見合った特注の硝子箱に入れる、といったような。

24点ずらっと並べて楽しむ、24の世界です。



<出展作家>

朝比奈天志
1982年 長野県岡谷市生まれ。小学4年生で不登校になり、中学校は特別学級通いを経て諏訪養護学校高等部へ。作業学習として籐手芸、革工芸を経験。卒業後、一般就労するも、1年で退職、岡谷つばさ共同作業所(現 希望の里 つばさ)入所。ミュージアム鉱研 地球の宝石箱や昇仙峡に行った事を機に天然石に興味を持つ。第2この街学園開設と同時に入所。併設の喫茶店にてビーズアクセサリーの展示、販売を行う。喫茶店の閉店後、第2この街職員とアノニム・ギャラリー店主の勧めにより、ビーズアクセサリーを展示している。今回は24色の色ちがいのビーズアクセサリーを作ります。


石崎健太郎
2008年東京都生まれ。小学3年生。弟が好き。好きな教科は体育。好きな食べ物は肉まん。好きなものはボール。24人分の歴史人物プラバンを作ります。



松井ののこ
東京都生まれ。9歳の時に長野県に移住。多摩美術大学生産デザイン科を卒業後カナダに留学。マルゴ株式会社(横浜)にて、布製品の柄のデザインを手がける。是枝監督「そして父になる」小道具製作。作品の形にこだわらず広く糸と布、テキスタイルの可能性を探究中。本展では24色それぞれの色のイメージの柄を晒にプリントします。



石田冲×野村剛
ガラス作家・石田冲と画家・野村剛が本展限定のコンビを結成。24種の郷土玩具をモチーフにしたおきあがりこぼしをそれぞれに見合う特注ガラス箱に入れたコラボレーション作品を展示します。




silhouette シルエット 展 -終了しました-

会期:2017年4月21日(金)ー 5月16日(火)
11:00-18:00
水・木曜休み(5/3[水]・4[木]は営業いたします)



silhouette(シルエット)・・・物体の輪郭線を描いたもの、個体の輪郭


シルエットをテーマに作品の展示と販売をいたします。


出品作家:小口緑子、工房まる、宮澤真徳




<作家紹介>


〇 小口緑子





1974年 長野県生まれ。
     女子美術短期大学卒業。
2004年 長野県下諏訪町に「すみれ洋裁店」を開く。
2014年 山梨県北杜市の津金学校にて初個展「ごあいさつ」を開催。
2015年 茅野市アノニムギャラリーにて個展「ワンペア」、
     穂高市BANANAMOONにて二人展「あのよにみいる」を開催。
2016年 下諏訪町ninjinsanギャラリーにて個展「春雨 HARUSAME」を開催。





△ 工房まる





ビリリッとやぶいた紙のカタチ。
よく見てみるとそれは、
なにか生き物のシルエットのよう・・・
とり?サカナ?いぬ?ペンギン? etc..。
目を開けた彼らのなまえは

〈Bilily -ビリリィ-〉


工房まる(maru 福岡市)は1997年に開所し、現在は障害のある約50名のメンバーが、3つのアトリエを拠点に絵画や陶芸・木工など創作を中心に活動しています。maruの木工プロダクトとして展開している〈Bilily〉は、制作者の板谷さんが出来る動きを手がかりに、紙をやぶくというシンプルな動作と、それによって現れるカタチのユニークさに着目し生まれました。板谷さんの手による偶然のカタチに沿って、糸ノコを得意とする田中さんがひとつひとつ、無垢材から丁寧に切り出します。最後に「目」となる穴が田中さんによって空けられると、〈Bilily〉の誕生です。破れた紙という、特に気に留められることもなかった形が、個性的でどこか愛らしくもある姿に生まれ変わります。







□ 宮澤真徳






町を歩く。旅先で歩く。日々の生活、いつもと変わらない風景を歩く。たまに脇道にそれる。偶然か、必然か、意図的でもある。
出会いを求め。刺激を求め。発見を求め。
その様にして収集したモノや感情、イメージ。
すべてのカタチには意味があり、経緯があり、それぞれの歴史がある。
空を見て物思いに耽り、それらのストーリーや関係を楽しむ。その為の素材の多くを俯きながら探し、組み合わせる。
俯く時間は圧倒的に長い。
だから、僕は猫背になる。

1981年長野県生まれ。 2006年日本大学大学院芸術学研究科造形芸術専攻博士前期課程修了。